憲法タウンミーティングin埼玉

平成22年(2010)年5月3日(月)憲法記念日(全国一斉開催日)
 14:30(開会)〜16:20(閉会)

実施場所・会場 サンシティ越谷市民ホール 小ホール  


討論会の様子

それぞれの立場 

●改憲 佐藤正久 自民党参議院議員 
●論憲 大野元裕 民主党参議院議員立候補予定者 
●護憲 日森文尋 社民党参議院議員立候補予定者


▼日本国憲法は改正すべきか?

佐藤正久参議院議員
日本国憲法9条2項を改正すべき
迅速に首相が意志決定出来るようにすべき

日森文尋
憲法改正反対 時期尚早 護憲の立場であり憲法を暮らしに生かす事が大事
特に13条〜40条が現実の社会に生きていない
憲法の理念を実現させていく

大野元裕
論憲 憲法9条は2項までそのままでよい
3項をつくればよいのでは
憲法を議論する時に冷静な議論が出来ていない
憲法改正がタブー視されているのはどうか

▼どのようにして日本を守るのか?

大野
最小限度の戦力を持つべき
核の傘は必ずしも日本を守るとは言えない
テロの脅威は前線を構成しないところに民間人が起こす
自衛隊だけではなく日本全体で国を守るべき

日森
将来の姿として自衛隊の無い姿を描いている
平和外交で我が国の安全保障を確保していくべき
国民の生命財産をどいう守るか再検討すべき

佐藤
基本は自分の国は自分で守る
警察消防海上保安庁などすべてのものを使って国を守るしかし自衛隊は必要
外交力を強めるためにも戦力を高める必要がある
アメリカにおんぶにだっこはいかん自立が必要

▼自衛軍にした場合の日本の安全保障環境はどうなるのか?

大野
自衛隊を自衛軍に変えたからと言って多少反発があっても国際的ミリタリーバランス環境は変わらない
軍隊をどう扱うかが重要

佐藤
名前が変わったからと言って別に何も変わらない
但し自衛隊の位置がよくわからない
CPAの一員ではないなどイラクでは地位協定が使えなかった苦肉の荒技で乗り切った
自分の国は自分で守る気概がないとアメリカは守らない

日森
自衛の範囲がどこまでかわからない
ミサイル防衛、空中給油機、おおすみ型護衛艦は自衛の範囲なのか
アジア、特に中国、北朝鮮への脅威になる
自衛についての範囲を議論をすべき

日森
アジアの国々との友好関係を築き我が国の生命財産を守るべき

佐藤
出来ない事をやるのではなく出来ること(防衛)をやるべき
集団的自衛権が行使されないのは米軍にも信頼されない
憲法審査会を動かすべきだ

大野
日本独自でどうするか
憲法の前文に書いてある事が重要
グローバルの中でやっていくのか、地域の統合中でやっていくのか議論すべき

▼自衛隊への憲法解釈があいまいだが、そこで自衛隊を運用するのは妥当なのか?

佐藤
あいまいな部分は明確にすべき
有事法制はつくったがまだ軍隊でないのであいまいな部分が一杯ある
自衛隊は制約がありすぎる 

大野
最低限の武力とは?
外交官として国と国との間には友好はなりたたない
外交とは武器使わずに自国の利益を訴える
テロを未然に防止する対策が必要

日森
せんしゅ防衛の議論が必要
国民の平和と安全を守るのは平和憲法である
ジャイカなどの世界平和の貢献の仕方が我が国は平和構築国家日本としての姿をみせ、その事が東アジアの平和を高める

▼なぜ普天間の移転が話題になっているのか?
日本にアメリカ軍基地は必要か?

日森
普天間基地を移転ではなく撤去すべき
沖縄から米軍基地を撤去すべきである
辺ノ古沖の移転は米軍基地強化である
日米安保50年が経過した軍事同盟から平和協定へ

大野
普天間の報道のされ方も問題
そのまわりのせっぱ詰まった状態
地元と米軍基地の関係を整理するのは民主党政権として評価
あとは米軍が納得するのか
負担を受け入れるのは仕方がないがどんな形で何の負担をするのか説明しなければならないのに、それがされないまま鳩山首相の期限ばかりが報道されている

佐藤
鳩山首相が当てもないものを選挙に利用したことが原因
安全保障を簡単に選挙公約にしてはならない
普天間基地は国連軍で朝鮮戦争は休戦状態の中での基地なのでグアムに全面移転はあり得ない
グアムに移る8000人は司令部組織だけ
全体的な軍事的パッケージから考えなければならない

▼憲法を学ぶ機会を教育の場でもっとやるべきでは?

佐藤
憲法は国柄を示すべきだそして義務教育の中で教えていくべき
国柄をしっかりと教えるのは大事なので教育するのは大事
マンガ映像なども使う必要もあるのでは

日森
憲法を義務教育で教えるのは結構だが、憲法は権力を持っているものを縛るものという事をしっかり理解させるべき

大野
義務教育の中で教えるのは重要だが、教える中身が大切
より広範な意味で憲法の矛盾などを議論するプロセスが必要である
参議院の候補者は憲法に対してどんな考え方を持っているか伝え知るべきである

補足・反論

日森
基本的には憲法の理念を広めるべき
交戦権を認めないのは大切

佐藤
憲法の前文に問題あり 
近隣に脅威があるのに「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」などというのはおかしい
拉致問題でわかるように北朝鮮が平和を愛する諸国民ではない

大野
憲法前文はそんなにおかしくはない
憲法は国民に親しまれてきたので大切にしない
憲法については国の形をあらわす法律なので次の世代に夢を与えるべきものでなければならない

日森
国民の7割安心して安全な暮らしがしたいと答えている
憲法で規定されている姿は国民の思いを体現すべきものである
憲法自体が国民のものになっていない

佐藤
憲法に国柄を憲法前文に明確に示す
自分の国は自分で守る自立した国なるべき
国民の防衛意識は大切
自分さえよければ今さえよければ良いという刹那的な考え方では全くだめだ
最初から憲法を変えてはならないのは反民主的行為だ