▼外国人参政権の問題(資料)

1.贖罪論と法的権利の混同 ○野中氏の認識 1999-9-21サンケイ新聞(1999.9.20自民党本部幹事長会見)

 「かって我が国が36年間植農地支配をした時代に、朝鮮半島から(強制)連行してきた人 たちが、今70万人といわれている在日を構成している。一世はかって、日本国民として 創氏改名され、兵役にも従事し、日本国民として国難な時代を乗り切ることになった。 従って、日本祉会に貢献し義務を果たしたこの一世やその子孫にわが国の地方参政権を 与えることは、日本が国際国家としてありうる道ではないかと1人の政治家として考え る。」

○事実関係 西岡 カ(東京基教大学教授「現代コリア」編集長)

 「朝鮮半島から(強制)連行してきた人たち」とその子孫は、現在の在日のなかにはほと んどいないという点だ。法務省在職時、政府の内部文書を含む関係資料を徹底的に研究 された故森田芳夫先生の研究に依れば、終戦時の在国人口は約200万人であり、そのうち 動員計画による労働者で終戦時現場にいたのは32万人に過ぎない。 占領軍の命令によって日本政府は引き揚げ船を準備し、運賃無料持ち帰り荷物制限230 キロまでという条件で帰国させた。昭和21年末までに約150万人が朝鮮に帰っていき、 自分の意思で残留を希望した約50万人が日本にとどまった。引き揚げにあたっては、 移送計画により渡日した労働者が優先とされている。結果として、32万人の「連行者」 は、ほとんどこのとき帰国している。このことは在日一世の渡日時期調査によっても 裏付けられている。 (詳しくは西岡カ「コリア・タブーを解く」亜紀書房参照)

2.国際化論と外国人地方参政権 国際化と外国人地方参政権とは関係ない
 外国の歴史的、個別事情による外国人への参政権付与(むしろ例外)

英連邦---英連邦関係諸国聞で一部付与
EU --- EU加盟諸国聞で一部付与
北欧---EU加盟国民及びノルウェー、アイスランド国民
 (詳細は外務省大臣官房、領事移住部外国人課提出資料12.12.1)

3.地方自治重視=コミュニティの担い手論= 論拠 ・コミュニティ形成に責任を持ってもらう ・納税している ・地方から先行(平松大分県知事) 間題点 ・国と地方と分けることが本当に可能か
 原子力発電、基地問題、竹島問題、尖閣諸島間題 ・外国人居住者会議など創設(群馬県、川崎市)
・在日韓国人には韓国の被選挙権がある
・在日北朝鮮人には北朝鮮の被選挙権がある
・北朝鮮の国会議員(最高人民会議代議員)687人中7人  (1990年選出)
・韓国、1988年 季 幸九 民国副団長(全国区当選)  1971〜78年 権 逸弁護士(元民国団長)など国会議員になっている。

4.憲法論 本論は違憲  傍論は合憲 平成7年2月28日 最高裁判決
最近の判例は違憲(6件)、傍論なし 直近の12年4月26日の最高裁判決は違憲 ・憲法論はまだ十分熟していないのでは・・・。
資料別紙「判決文」

5  在日韓国人、朝鮮人にとっての問題点
・いいとこどりの在日韓国人
・ビザなしで出入自由  
・兵役の義務なし  
・社会保障は日本人
○在日韓国人は韓国国籍を有するが、韓国への帰属意識が希薄である
○在日韓国人は韓国国籍を有する外国人であるが、外国人意識が希薄である
○在日韓国人は韓国との関係においても日本との関係においても不透明
○在日韓国人が外国人集団として居続けるということは日本社会の閉鎖性、 排他性の印象を与える  (鄭大均東京都立大学教授) -・北朝鮮国家と総連は一体  総連は反対、南北統一間題に水をさすことにならないか

唯一の正しい解決法は、「帰化」しかありません。ただし、永住外国人については、日本国に対する忠誠義務を入れた上で、帰化の動きをさらに促進する必要があると思われます。
 また、帰化しない外国人にどうしても参政権を付与したいというのであれば、憲法改正が必要ですから、その当否も含めて、国会の憲法調査会でじっくり検討すれば良いのではないでしょうか。